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認知症と向き合う父がくれた、心のギフト

  • 執筆者の写真: Han
    Han
  • 5月16日
  • 読了時間: 5分

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先日の12/23、天皇誕生日でもあるこの日が父の誕生日です。

夜おめでとうの電話を入れた時、

『 誕生日プレゼント何が欲しい?』と聞いたところ、

上機嫌な口調で、『安いので良いから、パソコンが欲しいな~』と言ってきました。


これにはビックリするのと同時に、なんだかとっても嬉しくなってしまって、

お正月に帰省した時に、どういうのが欲しいか詳しくはなそうね!と言って

電話を切りました。



なぜプレゼントのリクエストを受けて嬉しくなったかと言うと。

数年前から糖尿病を発症し、大好きな大福やあんこも我慢していた父が、

さらに物忘れや視野が狭くなってきたのが、ここ1,2年。


私は一緒に住んでいないので実感するような事は無かったのですが、

一緒に住んでいる母や妹から話を聞くと、これまでの父とは明らかに違う態度になったりしているとの報告を受けていました。

母は介護施設で働いているので、これは早く病院で診てもらった方がいい、と

糖尿病で連れ出した時に、アルツハイマー型の検査を受けたといっていました。


ですが、その兆候は無いようで、ホッとしたと同時に、あの物忘れとかは何だったのかね?と話をしていました。

それが数か月前にやはりあまりにこれまでとおかしなことが続くと、

今度は脳の専門病院に連れて行ったそうです。

専門的な病院だけあって、中々診察料も高く二の足を踏んでいたようですが、

これは絶対何かある!と母の勘だったのでしょう。


結果は、 ” レビー小体型認知症 ” の初期との事でした。


アルツハイマー型の次に多い認知症だそうですが、

私はそれがどの様な症状を引き起こす認知症か知りませんでした。

幻視が出るのが特徴だそうで、特に初期の頃にそういう症状が出るそうです。

という事は、父は随分長い間、幻視を見ているのに家族にも言えずただ耐えていたんだな、性格が変わって気難しくなったように見えたのはそのせいだったのかもしれないと思うと、きちんと診断されて本当に良かったと思いました。



父子のシルエット


父本人も、その事が分かったおかげで随分と前の状態に戻って来たそうです。


やはり誰にもこういう状態になっている事を言えないでいるのと、

一緒にいる家族がそれを分かっているのとでは、

気持ちの部分で随分と楽になったのではないかと思います。


母曰く、物忘れも前ほどひどくないし、夕飯も美味しいのを作ってくれるし(実家では夕食は父が作っていますが、物忘れなどが酷かった時は味もおかしくなっていたそうです)、

勧められていた歩くことも、一日何キロも歩いて買い物に行ったり

散歩に行ったりするようになったそうです。


そして、迷子のお知らせなどの放送が流れているのを聞いた母が、

『パパも迷子になった時にこれで放送されるかもねー』

『そうだなー名札とか付けとくかー』な~んてほのぼのとした会話が出来るようになった、と教えてくれました


自分のパソコンが欲しい  

頭をたくさん使いたい


そういう欲求が出てきた事だと、本当に嬉しい思いでした





私の父の実家はとても厳格な家庭で、

父は両親(私の祖父母)からの愛情を良く知らずに育ちました。

これは実際の祖母の姿などを見て何となくは感じ取り知っていましたが、

私自身のインナーチャイルドトランスセラピーを行った後に、

私の父母ものを行った時に知った事実です。


父の子供の頃の感情に照準を合わせるたびに、

苦しくて身動きが出来ない感覚を味わいました。


”愛” と言うものが良く分からないまま育ってきた父に、

「私に対して愛情を注いでほしかったのに」と言うのは

無理な注文だったのかもしれません


言葉や態度で愛をほとんど示してくれなかった父でしたが、

セッションを受けた時私に対する愛情がきちんとあった事を知って、

父との間に深くあいていた心の溝のようなものは埋まったと思います。


そして父にも間接的(インナーチャイルドトランスセラピー)ではありますが、

セッションを行う事で祖父母に対するわだかまりや悲しみもだいぶ癒えたのではないかと、父本人の状態が出来るだけ良くなる事を祈るばかりでした(診断される前の段階だったので)。




これまでたくさんの方のミディアムシップ(スピリットとの交信)を行って来て、

生きている間にもっと色々してあげられれば良かった、

もっと伝えられれば良かった、と

クライアント様だけでなく

スピリットとなったお父様なども悔やんでいた事が多いんです


その後悔の気持ちを一緒に感じ取っているので、

親孝行何ができるかな~って常にどこかで考えていたようです


認知症が進んで、私の事も分からなくなってからでは出来る事は限られている

父からの、プレゼントのリクエストは、

私にとって数日早いクリスマスプレゼントのように心を温かくしてくれました


有形無形の、様々なギフトで、皆様の心も満たされますように。

そして様々なギフトを、様々な形で、沢山の人に贈ることを、クリスマスに限らず、いつでも行って行けますように。


<2015/12/26> アメーバブログ転載

※2025/5/16現在、父は終末期を迎え入院をしています。記事投稿当時から10年間意識して過ごせたことは本当にありがたい時間でした


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